fumée d'ambre gris

出来の悪い人。思ったこと、考えていることを書く。何か嫌になったら逃げ込んでくる。音楽を作る。

Theatrical Lol

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「ほら貴方、しゃんとなさいな。それでは遊園地にも行けません。」

外には柔らかい柿の実が成っている。

「僕、あれが欲しい。」

そう言って黙りこんだ。

「沈黙はね、いつか終わるの。あの柿のように腐って。

 此の世はね、美しいものから先に消えて行くの。」

「それはどうして?」

稚児は問う。

良いわ、教えてあげる。

「いつの日か、人はまた争い合う。すると目の前がとても美しく見えるの。

 そして今まで気づかなかった優しい人を集めて壊してしまう。

 そして二度と過ちを犯さぬように神に誓うの。

 それでも今度は美しいモノが人を壊すの。二度と逃げられぬように。」

 

ーー百年ーー

 

秒針は五十六秒を指す。瞬きを終えた瞬間だった。

光った。

何事かと思った世界、そして汚い泣き声で満たされた世界。

「嗚呼、これが母さんの言ってた事か…。」

 

掃除が終わった頃、また世界は回りだします。

 

「いつの日か、人はまた争い合う。すると目の前がとても美しく見えるの。

 そして今まで気づかなかった優しい人を集めて壊してしまう。

 そして二度と過ちを犯さぬように神に誓うの。

 それでも今度は美しいモノが人を壊すの。二度と逃げられぬように。」

 

ーー母が言うーー

「ほら貴方、しゃんとな…