fumée d'ambre gris

出来の悪い人。思ったこと、考えていることを書く。何か嫌になったら逃げ込んでくる。音楽を作る。

追悼 to 追憶

7/20、アメリカのロックバンド、Linkin ParkのVo.チェスター・ベニントン(Chester Bennington)が死去した。死因は絞首自殺だった。

 

僕はふと夜中にネットを漁っていたらTwitterのトレンドが『リンキン』『チェスター』というワードで溢れかえっているのを見て希望と、そして一抹の不安を覚えながらサーチした。そして結果、この一抹の不安が強大な絶望として僕の脳内に入って来た。

Linkin Parkといえば2000年代初期、ニューメタルなどで溢れかえっていたアメリカのロックシーンに『Hybrid Theory』というアルバムを携え突如出現したロックバンドで、ニューメタルを軸に様々なジャンルの音楽をロックに取り込みオリジナルのジャンルを確立させ世界的に有名になった。尚、現在の全世界累計アルバムセールスは5,500万枚以上を記録しているモンスターバンドである。僕が彼らに出会ったのは中学生の時だった。一友人が持ち込んだ一枚の音源で、当時つるんでいた仲間は狂喜乱舞、一種の興奮を覚え、ドンドン色々な音楽にのめり込んでいった。僕が音楽にマトモに興味を持ち始めたのもその頃、もといその根源が何を隠そうLinkin Parkであったのだ。

何重にも重なったリズムにシーケンサーサンプラーを使ったFX、そしてメタリックなギターリフとベースライン。その中で絡み合うように紡がれるラップとメロディー、そしてシャウト。何もかもが初体験で僕は精神に異常を来してるのでは無いか?という感覚を覚え聴きに聴きまくりそして歌った。

当時お世話になっていた英会話教室の先生も巻き込んで夢中になっていた。送迎中は勿論、(これはどうかと思うが)授業中も流していた。

そこで僕はようやく、『激しい音楽はただBPMが速いだけのものでは無い』ということを知った。

中でも僕が中学生の時に出たアルバム『A Thousand Suns』は死ぬほど聴いていた。だが実際はこの1枚は当バンドにとって実験的な意欲作であり激しめな曲が無く、環境音楽ともいえるべき物であった為、賛否が巻き起こった。でも僕はそんな事はお構い無しに聴き込んだ。そのアルバムで初めてアンビエントという音楽にも出会う事になったし、僕の音楽への関心はドンドン深まっていく。それまでの激しいリンキンも好きだったけど僕はこのアルバムが今でも一番好きだ。環境音のよう曲のから始まり、途中でメロディアスな楽曲が並び、そして最後はアコースティックナンバーで終わる。

一気に目の前の景色が変わった気がして僕は音楽が作りたくなった。ギターなんかを買ったのも丁度この頃だった。

これはよく珍しいと言われるのだけれど、僕がギターを買ったのは『あの曲が弾けるようになりたい』や『カッコいいから』という理由ではなく、『僕が作りたい音楽にはギターが必要だったから』という理由である。

だから僕は一心で練習して、簡単なソフトを使って作曲を始めた。とても人に聴かせられるようなものでは無かったのだけれど、それがとても楽しかった。しかし、僕には才能が無いのか、中々上達はしなかった。そして一時期諦めてギターケースは埃を被って部屋の片隅に鎮座していた。

でも高校に上がって吹奏楽というものに出会い、また新たな刺激を受け、再度練習を始め、今尚続けている。それでも上達はあまり感じられないのだけれど…

 

とまぁ、兎にも角にも僕を音楽の渦の中へ引き込んだのはLinkin Parkであり、Vo.チェスターの歌だった。時には優しく繊細に、時には激情がままに熱く。そのコロコロと形を変えるボーカルワークは日本の音楽しか聴いてこなかった僕には充分過ぎる衝撃であり、同時に歌うことにもハマった。

今でもアルバムを再生すればあの頃のあいつらとの記憶、当時抱えていた感情が鮮明に蘇ってくるし、それがとても愛おしいものであるのだと再認識する。

 

そんな彼が突如他界した。僕の脳内は久しぶりに真っ白になった。つい最近も来日して歌を披露していたし、美しかった。そこから此処まで一気に時が駆け抜けてきたのだ。

僕が考えた理由としてはやはりシーンの衰退による精神への負荷と意力の低下だと思う。更に同じくシーンを共に駆け抜け、こちらも一代ムーブメントを巻き起こしたSoundgardenのVo.クリス・コーネルの死もあったのかと思われる。なにせ彼等は大親友であったのだから…。

シーンの衰退に伴うセールスの落ち込み、それに連なるように起きた大親友の死。

もう彼には音楽を続ける事はおろか、生きる目的さえ無くなってしまっていたのかもしれない。

そして苦しくも自殺した7/20が大親友クリス・コーネルの誕生日であったこと等…様々な起因が立ち上がるが真相は知れない。否、知る必要は無いのかもしれない。

僕等は彼等が残した音楽に今日も浸り、日々を生きていくのである。

今後、チェスターを失くしたLinkin Parkがどんな対応を取るのかはわからないけれど、僕はこれからも何度だって彼等の音楽を聴き、足を進めていくつもりである。

チェスターが時代と共に忘れ去られ、時の人となっても、僕だけは彼の事を忘れないでいたい。さて、話も長くなってしまったし最後に僕が一番好きだった楽曲を紹介して終わりにしよう。

まずは、彼等の一番有名な代表曲。あなたもこんな気持ちになったことはないでしょうか?

次に、本当に美しくて、エモーショナルで夜更けに1人で何度もリピートしていたこの曲を。

もう一つはエネルギーに満ち溢れていて落ち込んだりした時に気分を持ち直す為に聴いていたこの曲を。

もしも、よろしければこれを読んでくれたあなたも一度、彼等の音楽に触れていただけたらと思います。

 

それでは、

Linkin Park『Numb』,『Waiting For The End』,『Faint』

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R.I.P Chester Bennington.