fumée d'ambre gris

出来の悪い人。思ったこと、考えていることを書く。何か嫌になったら逃げ込んでくる。音楽を作る。

苦い薬

誰の為にもならない呼吸をして、誰の為にもならない声を出して、何かの間違いで聞いてしまった誰かが僕を『無能』と吐き捨てる。

でも僕はそれが愉快で、傷付けて笑って傷付けられて笑って。奪い、奪い合って。世界はそんなものだと思っていた。便器の周りにに敷いたプラレールに蝋燭を灯して、発車の汽笛を待ちわびる。すると誰かが小銭やピックや写真なんかを便器の中に投げ込んでいく。

『何をやっているんだ!』

僕は慌てて便器に手を突っ込み、取れるだけのものをもぎる様に掬い取り、そして入るだけ口の中に頬張る。細菌か尖った何かか、口内に違和感を覚えるが、感じる痛みも一瞬であっという間に忘れ、また汚物を掬い取る。プラレールを走らせることなんて忘れて、自我を保つかの様に頭を顔を殴り付ける。繰り返し繰り返し、増えてく傷と踊る。その内にどんどん慣れて行き、身体が右へ跳ぶ。跳躍した途端、何故か身体が右へ向く。何かに捻られる。性懲りも無く、学習せず、また、また繰り返す。過ちだけを反芻する。なんだろう、この身体は。まるで言うことを聞かないではないか。父と母は僕を収容所に叩き込む。誰かの号令で4ヶ所に整列させられるが僕だけが右へ跳んで真っ直ぐ走れず居残る。なんでだ。なんでだ。なんで言うことを聞かない。まるでチックの様じゃないか。僕は身体障碍者じゃない。精神異常者でもない!間違っていない!誰だ僕を引っ張る奴は!僕は逃げる様に屋上へ走る。最上階に仰向けに寝転がり上半身をのりだし、目下を眺める。いや、仰向けだから目上か。あれ?あれ?どっちだっけ、まぁいいや。だって僕はいつでも消える準備が出来ているから。あなたが指示してくだされば僕はすぐにいなくなる。それ程までに優しくされていたことを、僕はここで漸く気づく。全く持って出来損なった脳だ。心だ。それでも誰かに褒められたくて、認めてもらいたくて、頭を胸を掻き毟り転げ回る。上手く動かない身体、伝わらない芸術、思想、観念、無。

どこまでが夢で何処までが現実か、それはわかるのに虚構を現実に持ち込んでいる。僕は悪者だ。間違っている。供物を捧げればいいのか?浅ましい絵を描けばいいのか?お前の欲しいものはなんだ?どうしたらこの地獄から帰って来られる。フラスコ、ビーカー、メスシリンダー。僕の臓器をどこへ納め、何の実験をさせるつもりだ。

あぁ、ちくしょう。なんで産まれてきたんだ。お前なんか消えてしまえ。

 

耐えられなくなった僕は首をカッターで切り裂き、覚醒。ーpm20:58ー

 

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