fumée d'ambre gris

出来の悪い人。思ったこと、考えていることを書く。何か嫌になったら逃げ込んでくる。音楽を作る。

君と体温

三月の終わり、あと数日で新学期が始まるという時期、その数日のどこかで僕と彼女は旅に出る。目的も何もない、途方も無いような旅に出る。ただよく知っている道をただ歩く、他愛もない旅に出る。

話はするけど続かない。話題は二転三転する。でも会話が途切れることはない。そんな距離感で、そんな空気の中で、僕と彼女は歩き続ける。しかし三十分も経った頃、行けども行けどもずっと平坦なその道に嫌気がさした僕は、空き地に捨てるように立て掛けてあったスケートボードに乗った。ガラガラと音を立てるそいつは、少しずつ少しずつ前に進む。彼女はスニーカーの裏に付いているローラーで静かに付いてくる。何だか心地良くなさそうな僕に気付いたのか彼女は言う。

「貸して。」

「なんだよ。」

「いいから貸して。」

そう言って彼女は素手で汚れた僕の乗っていたスケートボードの土を払い出す。

「おいおい汚れるぞ。」

「平気平気。」

そう言って幾分かマシになったそいつを僕に返す。いつだってそうだった。見つけるのは僕で、後始末をするのは君。ブランコの裏の落書き、滑り台の上の蜘蛛の巣、ビリビリに破いたノート、壊れたプラモデル。僕はなんだか急に申し訳なくなり、いつもごめん、と言葉にできず謝る。謝ったつもりになる。誤る。そうやってまた間違える。時間が経てば経つほど彼女は汚れ、僕の周りは綺麗になる。ため息は幸せを逃す、と気怠い声で僕を叱咤する。優しく背中を押す。そっと頭を撫でる。殆ど笑わない僕だけれどそれは心が荒んだりしないからで、だから僕はいつも無表情を保てる。暖かい気温で、喉が渇かない湿度で、その穏やかな空間で安堵の表情を続けることができる。でもそれを伝えるだけの言葉を持っていない為口にはできず、声にはならない。たったそれだけのハズなのに、どうしてもどうしても、音にはならなかった。いつか言えるだろう。いつか言えればいい。そんな生活を、ただそれだけの日常を送りしばらくしたある日、彼女は呆気なく死んだ。

死因は風邪だったと聞いている。夏休みに入る前、体調を崩した彼女は学校を休んだ。しかしそれが長引き入院し、そして夏休みが終わり、新学期が始まった頃、担任から終わりが告げられた。それから僕は平凡な日々を過ごし、ただ残されただけの時間を過ごし、卒業した。大嫌いな式典のことはよく覚えていない。練習もちゃんとしたかさえ、本番で名前を呼ばれて返事をし、ちゃんと起立したかさえ覚えていない。ただ、今でも時々思い出すのは式典の最中、彼女の名前が呼ばれた時、四方からすすり泣く声が聞こえてきたこと。そして蒸せ返るような熱さの中、カラッカラに乾ききった風が吹き抜ける僕の心だけだった。

今でも春になるとあの頃の事をよく思い出す。旅に出たことや話した事。謝れなかったことや礼を言えなかったこと。突拍子だけれど、不思議と違和感のないタイミングでやってくる君の笑顔。五年経っても、十年経っても、思考を凝らせば、その一瞬一瞬が鮮明に蘇ってくる。その度に少し胸を痛め、空を見上げ、ごめん、ありがとう、と呟く。言いたかったこと、言えなかったこと、ただそれだけを伝え、そして必死にまた思い出そうとする。そしてその度に彼女は現れ、笑い、話し、あるべき場所へと帰って行く。ただ、あの時から無くした気温と湿度だけは、何度思い出そうとしても、二度と僕のもとへ帰って来ることはなかった。

 

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üme.

ふと気がつくと僕はそこに居た。

本がいくつも陳列された静かな空気が流れる狭い部屋だ。

『ここは何処だ?』
と呟くと何時の間にか左横に立っていた美しい金髪の少女が口を開く。10歳ぐらいだろうか…その整った顔は平面にも立体にも見えた。
『ちょっとした図書館、はいこれ』
そういうと少女は僕に何冊かの本を手渡す。タイトルは読めなかったがⅠ〜Ⅷまで巻数はあった。僕は目の前の本棚に目をやり、偶然目に付いた《ジミニの罪》という本を取ろうとした。するとすかさず少女が、それはまだダメ、と僕を制止する。そして僕に右手を出してと言い僕の右手を取り何かを握らせる動作をした。『この拳だけは絶対に開かないで。そうしたら大丈夫だから。』
『…何を言ってるの?君。ていうか誰?名前は?』
『それはもういいの。それじゃあ行くよ?せーの、『いやいやいや(苦笑)待っ…』
その先が発せられることなく、辺りは直ちに眩い光に包まれた。

 

やがて僕は電車庫に立ち尽くして居た。電車庫なのか巨大な駅のホームなのかはわからない。ただ何十線もの線路が敷かれ、浮島のように配置された十数個の巨大なコンクリートの上にはたくさんの人が居た。
周りには人混みがあり、その視線は上空へと注がれている。僕は彼等の視線を追った。するとそこには何か歪な、ただゾッとする形の何かが出来上がろうとしていた。何だあれ?ホログラム…?あいつに聞けばわかるかな…と僕は親しい友人の顔を頭に思い浮かべていた。そうしている間にも、どんどんそれは姿を帯びて行き、やがて物体となった。
突如、上空に現れた巨大な飛行船。いや、正直あれは飛行船というよりもあの、日本に2つ落ちたアレに近い。間も無くすると

『直ちに避難を開始して下さい』

とアナウンスが流れ出した。しかし人々はどうせ今回も、という風に半ば呆れ顔でだらだらと歩く。僕も何だこれ…と思っていたその時、そこへ何処からか大量の落下傘が降ってき、灯篭が舞い上がり、そしてその飛行船が破裂した。その瞬間、何かが変わった。一瞬の眩い光の後、何かが生まれた。一見何も変わっていないがプレッシャーのような、何処からとも無く視線を感じ、緊張を覚える。そして、その場にいた人々が狂い出した。

 

僕は知らなかった。人間は他の動物にはない、強かで美しいものを持っている。血縁、親族、友人、同僚、先輩後輩、上司部下、それらの関係は互いを認識し、差異さえあれど納得をし、協力し、互いの生活を尊重し生きていたはずだ。だがその瞬間を持ってそれらが全て破綻した。放心状態に陥っていた人々の中で、ある者が突然叫び声を上げ、共にいた恋人を鉄骨でガツガツと殴り出した。そしてそれはやがて水分を彷彿とさせる音へと変わり、止んだ。すると彼は周りにいた妹でさえ、友人でさえ他人でさえも、次々と人々を散らばった鉄骨を拾い、頭が割れるまで殴り続ける。人々は知っているルールも無く、成す術もなくなった時、その際、最初に発起した者の行動が最善だと認識する。誰かが逃げ出したら逃げなきゃ、あいつに続かなきゃ。そこから地獄は始まった、その場にいた全ての人々が叫び、そこら中にある武器になるものを手に取り自分以外の全てを殺し出した。さっきまで子を抱いて愛おしそうにしていた母親でさえ、急に今までを悔やんで思い出の品を捨てるように赤子を地面に投げつけ、悲鳴をあげながら頭を踏みつける。返り血が頬を染める程に踏み付ける。パニックがパニックを呼び、ここに人対人による殺戮の目蓋が切って落とされた。国家など関係ない。人種など関係ない。血縁も友愛も信頼も何もない一対多の殺戮が始まる。悲鳴と唸りと叫びで聞き取れる単語は何も無い。ただ何かその時感じた恐怖を声に変え、発し、人と人は殺しあう。

僕は逃げる。なぜこの場に自分がいるのかさえわからぬまま走り、時には飛び、避け、逃げ続けた。殺しは間違っている。それだけは違うと僕は認識し、右拳を握りしめひた走る。しばらく経つと、僕以外に殺人を行なっていなかった人々が続々と線路へ飛び込み始めた。驚愕などする間も無く、まるで来るかがわかっていたかのように、特急電車が猛スピードで駆け抜ける。ドンドンドンと鈍い音を立て、砕け、中には引き千切れ飛んでいく者もいた。他殺か自殺かの闘争。これはもしやゲームか何かか?映画とか創作で見るあれか?と思ったが、まるで正解がわからなかった。もしかしたら死んでしまうことでこの世界から離脱できるのか?と考えたがあんな風に肉片に変わっていく人を見てそう思うことはできなかった。ドンドン駆け抜けていく電車、ぶち当たる人、宙を舞う腕、それが落ちた先にはスーツの人を嬲り殺す2人組、そしてその2人組も直ぐにお互いを殺し合う。そのすぐ後ろでもその後ろでも殺戮は起きている。左右に目を凝らすと他の浮島でも同じことが起きていた。止めろ!とは言えなかった、そんなの無駄だと普段使い物にならない脳が鮮明に指示を出す。頭が熱くなるのを感じた、脳が、神経が、筋肉が感情が、人が人たる全てが今、僕を突き動かしている。僕の身体は、意識は、その指示に従う。死んではダメだ!殺してはダメだ!逃げろ!走れ!跳べ!その間にも僕の視界には鉄骨やらバーベルやら傘やらが迫ってくる。実に3発の銃弾が頬や頭上を掠めた。曲がれ!伏せろ!右腕を引け!飛べ!

『飛べ!?何言ってんのお前!?』
と思わず僕は自分の脳に話しかける。いいから飛べ!僕は構わず飛翔をイメージし跳躍する。すると僕の身体は宙を舞う。慣性か引力なのか、何かによって引っ張られるが時折チラつくイメージを描けば曲がることができる。あの電線の間をくぐれ!そのまま策を越えろ!走れ!息は上がるが手足は全く止まらない。止められない。不思議な感覚だった。


巨大な車庫を出ると外でも殺戮は行われていた。ある集団がどこから来たのか子熊を殺し、宙に吊るしていた。

『ダメだ!それはいけない!』

と何か本能的に察した僕は声を荒げる、がしかし一向にやめない。何かに駆り立てられ、何かに縋るように子熊を宙づりにする。そしてそれが地上7m程になった時、予期していた事態は起きた。体長5mもあろう親熊が下ってきたのだ。叫んでいる。悲鳴を上げている。何故かわかる。言葉がわかる。怒りを露わにしている。僕は逃げた、しかし親熊はあろうことか僕を追ってきた。ものすごい速さだった。僕は木組みの櫓に逃げ込み、まるでムササビの様に中を飛び回る。親熊は軽やかではないが、一瞬、一瞬の速度で僕に押し迫って来る。遂に天井までたどり着き降下を始める時、僕の脳が言う。1番右から2枚目の床板だけを踏め!従う。すると間髪入れず、1番右の床板とそこから3枚目の床板に親熊は巨大な前足を叩きつけ着地し、対峙する。そして僕らは止まった…無限の様に感じる5秒程の間の末に熊は話しかけてきた。

『お前は何者だ』
僕は答える。
『わからない、あなたこそ何者?なぜ言葉が話せる?そして僕を追ってきた?言っておくが僕はあの行為を止めに入ったんだぞ!』
『わかっている、見ていたからな。』
『じゃあなぜ追う!?』
『唯一その場を見ていた俺がお前を追わなければ、他の熊達に殺されていたからだ。』
僕は逡巡し、諦める。熊は一頭では無かったのだ。
『ということは、さっきの奴らは…』
『もうとっくに喰われている』
『…そうなのか。』
『…なぁ、人間、教えてくれ、今何が起きている?』
『わからない!俺だって知りたい!ただ周りにいた人々があの飛行船の破裂を境に殺し合いを始めた!それだけだ!』
すると熊は無関心そうに呆れた表情で言う。
『そうか…何時だってお前らは迷惑だな。』
博愛主義者の僕としては素直に申し訳なくなってしまい
『…すまない。』
と謝罪した。すると熊は驚いたように
『謝るのか?』
と言ってきた。
『勿論だ。何かおかしいか?』
と僕が言うと、
『…いや、何でもない。他の奴らには俺が殺したと伝えておく。じゃあな人間。』
そう言い残し、親熊はのそのそと去っていった。


僕はしばらく屋内に座り込み、呼吸を落ち着かせつつ、考えに考え続けた。僕は何処へ連れてこられた?何故ここに居る。あの少女は一体何だ?拳を握り、開かなければ大丈夫。とそれだけを言い消えたあの少女は何者だ。第一、拳の中には何も入っていないだろう…。ふと僕は不審に思い、僅かなためらいの後、勇気を振り絞り、握り続けていた右拳を開いた。

 

 

 


壮大な夢オチです。マジで心臓ばくばくですぐに吐き気に襲われ、トイレへGO!未だに映像と音と悲鳴と飛ぶ感覚が脳から離れません。僕、空飛べるんじゃないかな…飛ぶというより滑る感覚、目的地まで引っ張られる感覚。

はい、ヤメヤメ。妄想はそこまで。

 

 

僕はこの地球上に何か災害が起きれば、1番最初に騒ぐのは動物達だと認識しています。虫の報せとかその類です。そして狂い死んでいく。しかし僕ら人間はそうではないと思い込んでいました。だけど、さっきまで僕の夢の中で再生されていた実写ともアニメーションとも似つかぬ少女のアナウンス、辿り着く世界、信じられない光景を目にすると…。いやあれはそもそも災害ではなく人災なのだろうか。
きっとこれは映画なのだろうと何かの創作なのだろうと思った。どこかで観たような気もする。今を輝く俳優達が、はたまたタレントやお笑い芸人、架空のヒーローまでもが参加していて、夥しい程の出演者達が一斉に狂い始める。ホームで狂い始める。
何だかよくわからない風景でした…。

 

 

話は現実と現在に戻りますが、ADHD患者の特徴として夢を鮮明に記憶している、というものがあります。色もニオイも味も音も、その全てが有る。というのも本来は無いということさえ僕は知らなかったし、これが普通だと思っていた…。
じゃあ、皆はどうやって夢を楽しんでるんだ?と思い医師に聞いたところ、もうその夢を楽しむという思考自体が間違っているらしい。

えぇ…、僕は絶句した。もう二十数年そうやって生きてきたのに今更間違いだったとか言われてもどうしようもない。寧ろ楽しもうとせず、どうやってあの苦痛にも快楽にもなる時間を脳内に保管すればいいのか。
『夢から覚めて、もう少し続きが見たい!と思って再び眠りについたら、その夢の続きを見ることができるじゃないですか、そこはどうなんですか?』
『普通、見れない』

と医師、二度目の絶句…。

『じゃあ、皆は見た夢とかどうしてるんですか?』

『普通、忘れる』

『ハッハッハッ(空笑い)』

顔はサンドウィッチマン富澤たけしに似てるんだから、ちょっと何言ってるかわかんないっすね、ぐらい言ってくれれば面白いのに。ユーモアの無い医師だ。いや親身になってくれるし良い人だけど。
あぁ…何が何処で間違ったんだろう、と考えを巡らすがそんなところでは、なーーにも解決しない。

 

 

あと、話は少し変わるが、この見た夢を文字で記録し、残して行く行為を《夢日記》というらしいのだが、これもまた精神心理学、脳神経学的に良くないものらしい。

詳しくは下記サイトを参照。

www.toritemi.com


もう驚きも何ともしない。
危険性全てが当てはまっている気がする。
唯一怪しいのは《夢と現実の判別が付かなくなる》という項目だ、これはデジャヴ、所謂、既視感というやつのように思えて仕方がない。それともデジャヴが増えるという事態が危ないのか。そういえばデジャヴは記憶障害の一部だった。確かに危ない。

 

まぁ、実際の夢日記は内容や登場人物、場所などを断片的にワードとして書き留めることらしいのだけれど、寝て起きて数時間経ってもこう詳細に語れる時点で夢日記じゃないよね。そもそも書き留めなくても覚えてるしね。

やめてもやめなくても今更変わらない気もするけど、やめたほうが良いという意見があるのならやめておこう。無駄なことはしたくない。とか思っても数日経ったら忘れてまた新しい夢に興奮冷めやらぬ状態で筆を取りかねん。

皆、その度に『やめろ気持ち悪い。』、『痛いんだよ、ホモガキ。』と言って頂いて構わない。僕はその度に思い出し、イカンイカンと自省し、どんどん減って行くだろう…という効能を期待している。

言っておくが僕はホモガキではない。無知という代名詞が嫌いなので、ほんの少し嗜む程度である。基本的には男同士の肉体的な絡みは見たくないし(格闘技は好き)、存在の善悪をどうこう言うつもりもない。ただホモではないと言うことだけは明白にしておきたい。オナシャス!!

 

 

ということで、また。

ベラル

3ヶ月ほど前から持病が悪化しだし、遂には仕事さえも出来なくなってしまった。

それから2ヶ月間の記憶がほとんど無く、ただ意識の無い木偶のように歩き、ある時は改札機の様に声を発し、ある時は作者のわからない、かつて輝いていたのかさえ怪しいほどに酸性雨によって溶かされた銅像のように沈黙していた。その2ヶ月の無意識状態は今月のある朝、まるで凍結した蛇口のように多量の食塩を口に含み目覚めた時を境に終わりを迎えた。それから今日までの3週間はあっという間に過ぎて行き、その過程のどれもが実に時間の流れを感じたというに相応しい耳触りであり感情の吐露であり、意志を持った生物としての生息であった。

しかしそれまでのたった60日の間に知人は歳を取り、時間を進み、新しい居場所を確保し、更に躍進せんと言葉を発していた。

『でも、どうなるかはわからないよ。』

度々発せられたその言葉の頭と尾に僕は眩暈がするほどの光を、そして目尻が引き攣るほどの将来を感じた。

それに比べて自分はどうであったろう?只々視界に広がる真っ白な天井を目にし、時には液晶に映る卑しくも華やかな三原色の集合体を、街に出れば互いの顔を向け合い、前を見て歩く人々の暮らしを目にした。しかし幾ら思い出せど、そこに自分が歩いていた痕跡は無く、ただ浮遊し続ける影、存在するのかは危ぶまれるが例えるなら幽霊のような輪郭だけが、その時その場所に存在していたという微かな証拠映像を度々視点の切り替わる監視モニターのように映出していた。

すれ違う人の笑い声や、進行方向を確認する時にだけ視点を上げた際、映る人々の顔は鮮明に記憶している。しかし僕は僕の顔をまるで覚えられない。何年何十年でも前のあの時ですら僕には顔はなく、ただただ醜い、動物に備わっているそれだけの部位を設置した楕円形だった。今では鏡を見る度に楕円形の上先端を黒く塗り、残りの一切は本来美しく使われるべきであるはずの様々な色が灰色を中心にし、何重にも重なる不揃いな輪環となって描かれている。ついこの間ネット上で非常に近しい絵を見つけたのでSNSのアイコンにしていたのだが母親から不快だと言われ呆気なく変更された。しかし今思えば僕はその絵に魅了され、またそれを肯定するかのように自らの印象を現す位置へと設置していた。恐ろしかった。全く持って醜いと思っていたソレを快く思っていた自分がいたのだ。これが否定の果てに辿り着いた妥協なのか、はたまたその汚れに美しさを見ていた自分がいたのか、今ではまるで理解出来ないが存在したのだ。そんな奇々怪界な現象に日々悩まされていると、時折、という間でも無く頻繁に目にする人身事故という言葉に興味がいってしまう。この死のみを選ぶという行動が一体何によって引き起こされているのか、果たして何を見れば、何を感じればその様な境地に辿り着けるのかを僕は知りたくなる。例えば自殺の真似事などは少なからず多くの人が一度は経験するものだと(今の社会ではその様なモノだと)思っている。僕だって例外では無い。しかしその行動には恐らく2つの意志、目的がある。1つ目は死ねるかもしれない、2つ目は死んでしまうかもしれない、というものだ。僕らはいつだって賭けをする。そこに迷いが生じるが、時期に選ぶ。選択をする、迫られる、否、しなければならない。そしてそのどれかが成功であり、そのどれらかは失敗である。その度に僕らは安寧を目的とし、予測し、選ぶ。その一連の有り触れた行為の中でも僕らが行う自殺の真似事は、今これを読んでいる貴方も経験があるのならば、間違いなく失敗を続けて来たのだろう。それが善であったか悪であったかは僕が決めることでは無いし、時が経つにつれて変わっていくものでもある。ただ、その人身事故というものは賭けるには余りにも無謀な比率の状況で行われる。これはあくまで僕の推測であるが、その賭けの成功は間違いなく死、であろう。そして起こるその凡そは成功していると見て取れる。奇しくも、という言い方は憚られるべきなのだろうが、失敗をした者たちは一体何を間違ったのだろうか。答えは明白であり、僅かにでも残った生への願望である。きっとその願望はこの賭けへの大きな要素であり、作用を及ぼすものなのだろう。生への願望。これは今生きている僕達でも実感できる生物たる所以だ。しかし現実は多くのものがその賭けに成功し、死んでいる。一体何を見れば、何を触れば、聞けば、嗅げば、口にすれば成長をする生物たる所以が無くなってしまうのだろうか。僕はそれがとても知りたくて仕方がない。だがそれを知ってしまうこと事態が教育にも、道徳にも、社会にも、国家にも果てはあの神までもが許さない、何としてでも防ぎたいものなのだろうということはわかる。僕は間違っている。ずっとずっと間違え続けている。失敗している。社会という世界で存在する生き物として正しくない。この2ヶ月間もそうだった。だからもう考えるのは止めようと、今このキーを打つ瞬間、同時に決めた。間違えることはあっても間違え続けるのはいけないらしい。失敗も一度や二度となるも三度目となるといけないらしい。この世界には限りがある。しかし無限もある。ただ僕は無限に憧れる人間ではない。終わりがあるから目的ができるとはよく言ったもので、全くもってその通りである。こんな無駄な思考を凝らしている間にも一つ二つと、人として真っ当にできることがあったであろう。こんな出来損ないや人間のクズにも昇格できない塵芥の問答文に付き合わせてしまってすまない。

いや本当にすみません。

 

そこで、とは何だが人脈も何もない僕が意志と機械だけで作り上げた音楽を置いておく。最近、よく人と会う様になって(感謝してます)、話す様になって、感じたこと、今まで思って来たことが詰め込まれているはず。

音楽は良い。常に糧になり、時には薬になり、毒になる事はない。何故なら音楽には毒と判断したものには一切興味が湧かないというハンデとも誓約とも、もっともっと遺伝子レベルで確約された、習性とも体質とも言える判断材料があるからだ。知ることが遅かった、という言葉はよく耳にするが音楽においてはそれはない。人に聴かせるならまだしも、聴く、楽しむ、安らぐ、活力を得るという点においては摂取するのに膨大な時間を要する作品を残した作家などいない。また無理に知る必要もない。自分がその時、良いと思えたものを手に取り耳にすればそれだけで良いのだ。

 

僕は音楽が好きだ。だから探すし、選ぶし、薬の様に摂取する。点滴の様に身体に打つ。耳から覗き、脳を潜り、喉を泳ぎ、口から湧き上がってくる。

音楽に失敗はない。そもそも失敗と呼ばれるものは自分の心には届かない。

それだけである………はずだ。

 

結局のところ僕は音楽に辿り着くし、何かにつけて音楽しかないらしい。それだけでいい。死ぬってことは死ぬ時わかればいい。だから誰も知らないし知れないのだろう。

 

これを読んでくれた人が、読んだという選択を成功だと思える様、願っている。

 

では。

また。

 

ベイン


噂落としてく悪い顔したピエロがそっと私を見て悲しい顔をした
きっと消えないその頬の涙、私にくれないかな
そうしたら誰か気付いてくれる…なんて。

パンを手に駆け抜ける少女が力尽きて教会の賛美歌が泣き声に変わった
割れた皿、押し黙るグラス、髪の毛混じりで飲めない水も
全部全部、些細なことなんでしょう?

光に照らされて大人になっていった
光に照らされて影は見えなくなった
「気付いて」なんて言わないから
「触れて」なんて言えないから
そうやって飲んだスープは誰にも言えない味がした

優しいママってどんな人?
優しかったパパってどんな人?
声が聞きたいな、名前を呼んでくれないかな
傍観していた8ビート
知らないふりしてた人と一
声は届くかな、届いたらいいな

たすけて

ねぇ、今し方悲鳴を聞いたよ
僕より小さい子供の声
赤いサイレンの音、君には関係ないもんね
画面に映ってる肌の色
取り沙汰された色々
助けてくれる人はいない
神様、貴方もいないなら
もう誰もいないよ何もいないよ何もないよ何もないよ
何もないよ何もないよ何もないよ何もないよ何もないよ
何もないよ何もないよ何もないよ何もないよ何もないよ

「いや、待ってよ。僕がいるよ。」

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Drugggggggggggggggggggggggggggg

良薬は口に苦し です。

 

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よしなに。

沈黙は金!

 

ヨシコちゃんは私の何を知っているの?お父さんお母さん、私はみんなが大好きよ。嘘も偽りもないわ。だけれど同じように思うの。皆私の何を知っているのって。女のコだけであること?趣味が茶器集めと読書しかないってこと?今日もカフカを読んだわでももう飽きたの、今度はクチナシの香り集めでもしようかしら。でも集めに行くお金がないわ。だってわたし学生だもの。二十歳でありながら学生というドブに足を突っ込んでるんだもの。稼ぐとも起きないわ。嫌な時代、嫌なテレビ、嫌な新聞、嫌な家族。私に女の子らしくと、黙って過せというそうすればお金は入ってくると。馬鹿馬鹿しい!これっぽっちの人間に囲まれて、私には友達がいないわ!えぇ!そんなもの無くったってお金は入ってくるものね。人っているのかいらないのかわからないわ。私はもううんざりだ。動かない。動かない。

 

沈黙は金! 沈黙は金! さぁ!。

かいし

3年ぶり3度目のブログを始めた。

 

あまりにも物忘れが酷い故、自己暗示が必要だと思いこういう行為に至った。そしてあまりに僕が連絡を取らない為生きているか?と連絡が来る。であるからして身の回りの人間への報告も含め。それ以外に理由は無い。

 

というわけで最近はというと持病の悪化に苛まれて記憶は欠如するは何やらで嫌な気分で満たされていたがひょんなことからやる気が湧いてかなり活発的になったと。これを書いてるのがそうだと思う。

その結果、先日とある人物と話をして準備活動を始めることになった。何とは言わない。とりあえず1年はかかります。僕の気分次第です。

 

ばいばい。